
脂肪を燃やすと、なぜ「元気」になるのか?
― 代謝とエネルギーの関係をちゃんと理解しよう ―
よく「脂肪を燃やしてスッキリしよう!」なんて言いますが、
実は脂肪の代謝は、単なるダイエット目的だけじゃないんです。
じつは――
脂肪をエネルギー源として使える体になると、元気になる。
これ、ちゃんとした理由があります。
まず「エネルギー」って何?
人間のエネルギーの元は、細胞の中にある「ミトコンドリア」という小さな器官がつくってくれています。
このミトコンドリアが、脂肪や糖を材料にして**ATP(アデノシン三リン酸)**という物質を作り、
それが「元気のもと」になります。
このATPが作られる過程において、脂肪を材料にしたほうが効率よく、かつ長持ちするんです。
脂肪=ハイオクガソリン
脂肪1gあたりのエネルギーは約9kcal。
対して、糖質は1gあたり約4kcal。
つまり脂肪は、同じ量でも2倍以上のエネルギーを生み出せる高性能な燃料なんです。
車でいうと、
・糖=レギュラーガソリン
・脂肪=ハイオクガソリン
脂肪代謝ができる体は、まさに「燃費のいい車」に生まれ変わったようなもの。
でも、普段は脂肪が使われにくい…
問題は、現代人の多くが糖ばかり使う体になっていること。
お菓子・パン・ご飯などで血糖値がすぐ上がり、インスリンが出る。
インスリンが出ると、脂肪の分解はストップ。
つまり、脂肪が眠ったままになります。
この結果、糖が切れるとエネルギー切れになってしまい、
「なんかだるい」「元気出ない」「集中できない」
そんな状態になりやすいんです。
脂肪を使える体になると…
脂肪代謝がスムーズにできるようになると、
・長時間エネルギーが持続する
・血糖値の乱高下が起きにくい
・脳が安定して働く(ケトン体という脳のエネルギー源も生成)
つまり、一日を通して元気でいられる体になるんです。
どうすれば脂肪を使える体になるのか?
答えはシンプルです。
「空腹の時間」をつくること。
食後インスリンが下がった状態で、
運動したり時間を置いたりすることで、
体が「糖がない。脂肪を使うか」と判断するようになります。
たとえば、
・朝食を抜いて16時間断食をする
・食後に軽く歩いて血糖を使い切る
・間食を減らす
このような習慣で、徐々に脂肪が使われやすくなっていきます。
まとめ:脂肪を使えば、あなたはもっと元気になれる
・脂肪はハイパワーな燃料。
・糖ばかりに頼っていると、元気が切れやすい。
・脂肪を燃やせる体は、長持ちするエネルギーを持つ。
痩せるためだけじゃない。
もっと元気に、パフォーマンスよく毎日を生きるために、脂肪を代謝しよう。
その第一歩は「食べすぎないこと」から、始まります。