「プロテインは肝臓に悪い」は本当なのか?エビデンスを見ながら考えてみる
最近もSNSでよく見ます。
「プロテインは肝臓に悪い」
「飲みすぎると腎臓が壊れる」
「タンパク質の摂りすぎは危険」
この手の話。
で、こういう発信を見るたびに思うんですが、
健康ジャンルって“怖がらせる情報”がめちゃくちゃ伸びるんですよね。
なんか危険っぽい。
なんかヤバそう。
人は「不安」に反応するので、どうしてもそういう情報が広がりやすい。
でも実際、エビデンスベースで見ると、話はそんな単純ではありません。
もちろん前提として、
・重度の肝疾患
・慢性腎臓病
・医師の管理が必要な状態
こういったケースは別です。
ただ、“健康な人”に対してまで、
「プロテインは危険」
と断定するのは、かなり雑な話だと思っています。
健康な人では、高タンパクでも悪影響が確認されなかった研究がある
有名なのは、Jose Antonioらによる研究です。
筋トレ経験者の健康な男性に対して、約1年間にわたり高タンパク食を続けてもらった研究があります。
その摂取量、なんと体重1kgあたり約3.3g。
体重70kgなら、
1日230g近いタンパク質です。
かなり多い。
鶏胸肉がちょっと友達みたいな生活です。
でも、この研究では、
・肝機能
・腎機能
・血中脂質
などに有害な変化は確認されませんでした。
さらに別の研究では、
体重1kgあたり約4.4gという、さらに極端な高タンパク摂取でも、健康マーカーへの悪影響は見られなかったと報告されています。
70kgなら300g超え。
もはや「プロテインを飲む」というより、
「タンパク質で構成された生命体に近づく」レベルです。
それでも、明確な健康被害は確認されなかった。
もちろん、
「だから無限に飲んでOK!」
という話ではありません。
研究者側も、
・超長期データはまだ少ない
・病気がある人は別
・食事全体のバランスは重要
という前提で語っています。
ここ、かなり大事です。
「腎臓に負担がかかる」と「腎臓が壊れる」は別
よくあるのが、
「タンパク質を摂ると腎臓の仕事量が増える」
↓
「だから危険」
という話。
でも実際には、
健康な人では“仕事量が増えること”と“病気になること”は別だと考えられています。
たとえば運動したら心拍数は上がります。
でも、
「心拍数が上がる=危険」
ではないですよね。
それと少し似ています。
もちろん、
すでに腎機能が低下している人では話が変わります。
だから、
「健康な人への高タンパク」
と
「病気を持つ人の食事療法」
は分けて考える必要があります。
むしろ現代人はタンパク質不足の人も多い
個人的には、
・睡眠不足
・超加工食品中心
・運動不足
・ストレス過多
こういう生活をしている人の方が、よほど健康リスクが高いケースが多いと感じています。
でも不思議なことに、
なぜかプロテインだけ悪者にされる。
コンビニの菓子パンだけで生活していても、
「それ危険ですよ!」とはあまり言われないのに、
プロテインには異様に厳しい。
ちょっと面白い世界です。
プロテインは「魔法の薬」ではなく、ただのタンパク質
そもそもプロテインって、
牛乳や大豆などからタンパク質を取り出して、効率よく摂れるようにしたものです。
特別な薬ではありません。
だから重要なのは、
・何を食べているか
・栄養バランス
・睡眠
・運動
・ストレス管理
そういう“全体”です。
健康って、
そんな単純じゃない。
でも単純な言葉の方が拡散されやすい。
だからこそ、
「なんか怖そう」
だけではなく、
一度エビデンスベースで冷静に見る視点は大事なんじゃないかなと思っています。
参考研究:
Jose Antonio et al.
“A high protein diet has no harmful effects: a one-year crossover study in resistance-trained males”
“Common questions and misconceptions about protein supplementation”








